2人
一緒にベッドで過ごす幸せな時。
彼の頭を胸に抱いて、フワフワした髪をとかす様に撫でて。逆に彼の胸元に潜り込めば、彼もまた優しく目を細めながら私の頭を撫でる。
目が合う度に目の前に愛する人がいる事を実感して、嬉しくて、お互い笑顔になって、どちらともなく何度もキスをして。
脚を彼の間に滑り込ませて、腕を彼の脇から背中に回して、隙間なんか作らせないくらいくっついていた。更に強く抱いてくれる彼。
彼の匂いがする。きゅんと身体の奥が疼いてしまう。
彼の肌と重なる感触が気持ち良くて、全身で撫でまわしながら、溶けて一体化してゆく様な感触に何も考えられない。
何度も大好きの言葉を囁き合って、お互いの名前を呼んで、応える様にどちらも強く強く抱きしめ合った。
何度も何度も唇を重ね、そのまま絡みつく。
溶けそう…。
じゅわって潤うのがわかる。舌も、眼も、1つに繋がるところも。
セックスをする時は、全身から好きが溢れてしまう。目には見えないけれど、愛してる気持ちが蒸発しているかの様に立ち昇る。
そして、私は頬を紅潮させる。
ただ2人でベッドに潜り込んでいるだけの時も、いつもこんな風で、私はたまらなく彼が愛おしい。優しく幸せな時間。
私はクジラになって、シーツの波に身を任せる様に泳ぐ。